郊外に持つ大邸宅とは別に、イギリス貴族が都市に建てた家。それがテラスハウスのルーツ。
ロンドンなど、都市部の美しい街並に調和したデザイン性の高さ。
住居としての優れた機能性をあわせ持ち、現代でも人気がある住居形態。
何不自由のない暮らし。便利な街、東京で暮らす。
世の中にはモノがあふれ、お金さえあれば大抵のものが買える現在の日本。それは住まいに関しても同様です。
確かに都心の夜景を一望できる高層マンションや、閑静な住宅地の邸宅はわかりやすい価値観で多くの人を満足させることができます。
Less is More。
その言葉には、物質よりも精神的な豊かさを重視したいという思いがあります。
見栄ではなく、自分の意志で本当に必要な物を選ぶ、手に入れる。
そんな暮らしこそが、精神的な豊かさにつながるのではないでしょうか。私たちは、そんな方に向けてリムテラスをつくりました。
住宅そのものに財産をつぎ込む時代がありました。しかし、その流れは変わりつつあります。少子高齢化は家が余るという世界を生み出します。
つまり地価の下落、住宅の価値が下がっていくかもしれません。事実、郊外のニュータウンでは過疎化が進み、買い物難民などという言葉も生まれています。
人口が減少し、不動産価格が下落すると、当然ながら便利な都心に人々は集まります。都心回帰の風潮の中、安定して資産になりそうな都心の住宅価格は安定しているようです。
しかし、都心部では高層住宅や狭小立地の戸建住宅が多くなり、ゆとりある住まいや近隣のコミュニケーションを求める方々には、満足できる物件が少ないかもしれません。
近隣環境を重視するなら、高額な購入費を工面するか、郊外へと向かうかの選択に迫られることでしょう。
テラスハウスのルーツは、イギリス貴族のロンドンでの別荘です。
彼らは郊外に大邸宅を持っていましたが、仕事や社交で滞在する時のため、利便性の高い都会にタウンハウスを建設しました。
ここでは家族や使用人が一緒に住むことが多かったため、上下階に連続した造りになっていました。
このタウンハウスのスタイルが、今のテラスハウスとして受け継がれています。
比較的低層で、全ての住戸が地面と接し、各戸の独立性も確保。
都市で生活したい、けれど高層住宅の匿名性は嫌い、という人たちが集まる、クオリティの高い形態の住居なのです。
日本では、都心の高層マンションがある種のステータスとなっている風潮があります。しかし、イギリスをはじめ欧州の各国では、高層マンションは敬遠されているのです。
その理由の1つに、高層マンションが子供の心身の成長に影響を与えることがあるというもので、実際にイギリスでは子育て世帯が4階以上に住むことを規制しているのです。
都市部では一戸建て、二戸建て、そしてテラスハウスのステータスが高く、人気があります。
現代のヨーロッパでは、セミ-デタッチトハウスやテラスハウスと呼ばれる、2戸以上の住居が壁を共有するタイプの住宅が全体の60%を占めています。
高層マンションは17%と少なく、あまり好まれていません。テラスハウスに比べ、住環境が良くないと位置づけられているのです。
そこには、人間関係を大切にし、建物の外観や街の景観にも配慮する人々の良識が反映されています。
イギリスだけではなく、アメリカやオーストラリア、カナダやシンガポールなどでも、一般的な住居形態として普及しています。
私たちは、このテラスハウスの良さをあらためて見直し、都心を中心に20棟以上分譲し、多くの方々にご好評をいただいております。
その理由は、平面ではなく立体的な空間構成で居室の独立性を高めたり、また生活音の問題、地面に近い暮らしができるなどの数多くのメリットがあるからです。
一般的なマンションや一戸建てでは利用しづらい土地形状。でも、都心の閑静な住宅地に、私たちはそのような条件の土地を「テラスハウス用地」として提供しています。
他のマンションや戸建てデベロッパーと競合しにくいので、仕入れ費用を抑えることができます。